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| Enjoy Boston Life! ~ボストン生活を楽しもう！ |
Last up date 2/16/05 |
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歩道の車道側に立っていたヒスパニック系の中年男性と目が合った。彼は手に持っているビジネスケースをぱっと開いてみせる。中には、有名ブランドの時計がずらりと並べられている。まるで、ショーケースの中身のようだ。 歩道の反対側、有名ブランドの店舗に背を向けて座っている男性は、ルイ・ヴィトン、シャネル、コーチ、セリーヌのバッグを所狭しと並べている。バックの下には大きな風呂敷のような布が広げられている。いつでも布の四方を掴んで全ての商品を持ち運びできるようにしているようだ。 時計やバッグはもちろん違法コピー商品だ。 こんな光景、アジアの観光地だったらよく見かけるのかもしれない。少なくとも、日本人が海外旅行を国内旅行と同じように楽しめるようになった頃から、こういったコピー商品はアジアで手軽に手に入るようになった。 しかし、今回、こんな様子に遭遇したのは、クリスマスツリー見学で観光客がごったがえす夜のニューヨーク五番街だった。
実は、ニューヨークは世界地図におけるコピー商品の最終到達地。米国でコピー商品を楽しむのは、最近の流行のひとつにもなっているらしい。人気ドラマの中でも、コピー商品を初めて目にした女性が、楽しんで買い物をする場面があった。「いまさら、なぜコピー商品なのか」と思いながら番組を見ていたが、こういったコピー商品が米国で多く出回るのは最近の出来事だとか。 以前からコピー商品の存在に慣れている私達から見ると、これは意外な事実だった。 トレンド発信地ニューヨークが世界的に流行遅れだったとは！！ TIME誌（Aug 2,2004）によると、もともとコピー商品が多く出回っていたのは中国。香港近くで安価に製造された商品は、上海のような大きな都市で販売されると同時に、西欧へ流れていった。 中継地は中東の都市ドバイ。免税で有名なこの街が西と東を結んでいる。ここからヨーロッパの玄関口であるイタリアのナポリやボルトリからヨーロッパ中に商品が散っていくのだ。 米国西海岸はカリフォルニア・ロングビーチ、東海岸はニューヨークに程近いニュージャージーから商品は上陸する。取り扱うのはやはり中国人が多く、世界中に点在する中華街と同様に国内にコピー商品が広がっていく。当然、巨大中華街を有するニューヨークにも出現するわけである。
しかし、いまや中華街だけでなく、ショッピングモールでもディスカウントストアでもオンラインでも手に入る。女性達だけで自宅に集まり、シャンパンを飲みながら様々なコピー商品を手に取りながら買い物をするパーティーというのも楽しみ方のひとつ。本物を持ち歩くなんて格好悪いなんていう雰囲気も漂うとか。 どうりでおしゃれな五番街でも、目にできるはずだ。 コピー商品の存在は以前からあったものの、最近はその流通量が激増している。米国でも頻繁に目にするようになったのも、こういったビジネスが国際的にも大規模になってきているからだ。 コピー商品は、もちろん知的財産権を侵す違法なものだ。こういった収益がテロ組織に流れているという話もある。それでも、ボストンにおいてさえも手に入る、ということはやはり人気があるってことなんだろうな。 (Dec.2004)
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